ボッロミーニの最後のクリプタ、サンジョヴァンニ・バッティスタ・ディ・フィオレンティーニ教会

外観:ファサード

洗礼者ヨハネの名前を戴いていることからわかるように、この教会はフィレンツェ共和国のためのローマの教会であった。
ルネッサンス期に計画され最終的に形になったのはバロック期、現在見られるファサードに至ってはその完成は18世紀まで下る。

1508年にヤコポ・サンソヴィーノ、ラッファエッロ・サンツィオ、ジュリアーノ・ダ・サンガッロ、
バルダッサーレ・ペルッツィとルネッサンス期の需要建築家達でコンペが行われ、
ヤコポ・サンソヴィーノがコンペを勝ち抜いた。
ところが敷地がテヴェレ側の近くなので、基礎工事の段階で問題が生じ、計画は難航。

最終的にはジャコモ・デッラ・ポルタによりこの教会は形となった。

内部空間はルネッサンス期のフィレンツェに見るシンプルな仕上がりで、派手さはない教会だが、
ここではボッロミーニの最後の作品を拝むことができる。
後陣から地下に降りていくとクリプタ(地下聖具室)があり、
小さいながらもボッロミーニらしい曲線を描いた空間。
また、この教会にはバロック期にローマを華やかに飾った建築家カルロ・マデルノといっしょに
ボッローミーニが眠っている。
バロック建築が好きな人の巡礼地ともいえよう。

教会はルネッサンスを代表する、まっすぐに延びた通り、ジュリア通りの端に位置する。
ジュリア通りは教皇ユリウスⅡ世がヴァチカンとレーゴラ地区を結ぶために計画した
ルネッサンスの都市計画の代表的な通りで、このエリアにしては広い道幅が直線で続き、
今日でも画廊などが並んでおり、そのウィンドウを眺めているだけでも美術館級の絵画に出会うことができる。

地下のクリプタ(地下聖具室)はどこですか、と司祭に尋ねると、
電気を自分でつけてね、といわれたので、階段降り口のスイッチを
自分でつけて降りることになるかもしれない。

 

 


■ サンジョヴァンニ・バッティスタ・ディ・フィオレンティーニ教会
San Giovanni Battista dei Fiorentini

Piazza dell’Oro ,1 –  00186 Roma

 

※この記事の内容は掲載時のものであり、現在と異なる場合があります。

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