メトロA線のフリオ・カミッロ駅すぐのアッピア・ヌォーヴァ通りとチェーザレ・バロニオ通りが交差する角にキオスクがあります。4つのアーチ形のショーケースが目印。ローマの南東にあるチョチャーリア地方のパンやワイン、ビスケットからケーキなどの郷土菓子、瓶詰めのペーストやポークジャーキーといった特産品を売っています。
明確な境の定義はないそうですが、ローマの南東のフロジノーネあたりをチョチャーリアと呼んでいるようです。
チョチャーリアといえばアルベルト・モラヴィアの同名の原作でデ・シーカの1960年の映画、La Ciociaraがあります。
ソフィア・ローレン主演で豪華な顔ぶれです。
キオスクに話は戻って、メトロA線のこの辺りを通っていて、時間にゆとりがある時などは、フリオ・カミッロ駅で途中下車しても買うことがあります。
お目当ては、ワインの風味のチャンベッリーノと柑橘系のビスケット。そしてパン。
コッピエッテと呼ばれる、ポークジャーキーとでもいいましょうか、ピリッと辛めな豚の干し肉。透き通った赤は、噛めば噛むほど味がでて、ビールが欲しくなります。
コッピエッテは豚の丸焼き、ポルケッタで有名なアリッチャでも見かけます。
豚のロース肉を手で引き裂いて、塩、コショウ、赤唐辛子、パプリカで味つけしたもの。
チャンベッリーノはもとはトスカーナ地方の貧しい民のおやつでだそうです。
焦げあとがついた、薪で焼き上げたパンは、ガラス越しに「買って」といわんばかりに積み上げられています。
ここでなくても、ワイン風味のチャンベッリーノは手に入るので、味わってみてはいかがでしょう。
堅そうだけれど、意外と中はさくさくしていて、ほんのり感じるワインの風味が、幸せ、と思わせてくれます。


チョチャーリアの薪焼きパンと特産品のキオスク
Pane Ciociaro Cotto a Legna
Lucio SestioとGiulio Agricolaの間にもお店があります。
フリオ・カミッロ(Furio Camillo)駅
Via Appia NuovaとVia Cesare Baronioが交差した角
近くにVilla Lazzaroni公園があるので、休憩しながらビスケットなど。
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