トスカのはじまりはここから、サンタンドレア・デッラ・ヴァッレ教会

教会の中に入ると金色の光に包まれたサンタンドレア・デッラ・ヴァッレ教会。

オペラファンはぜひ訪れたい教会。

ナヴォナ広場やパンテオンからも近い、コルソ・ヴィットリオ・エマヌエーレⅡ世通り沿いにある。

クイリナーレの丘にもうひとつアンドレア教会があるが、どちらもベルニーニつながりで、

こちらは近くのパラッツォ・ヴァッレから名をもらい、サンタンドレア・ヴァッレ教会と呼ばれている。

 

大理石の色と、金色の装飾に黄色がかった上部の色ガラスが、
この教会の内部をやわらかい金色の光で包む「仕掛け」となっている。

クーポラを設計したのは、ルネッサンス期からバロック期を橋渡す建築家カルロ・マデルノ
クーポラのらせん状に昇天している美しいフレスコ画はドメニキーノによるもの。
マデルノはこの教会全体のプロジェクトもジャコモ・デッラ・ポルタとともに担当している。
教会のファサードは当初、マデルノのものであったが、ジャコモ・ライナルディが1600年代後半に完成させている。

教会入ってすぐ左のバルベリーニ礼拝堂には、バロックの巨匠ジャン・ロレンツォ・ベルニーニの父である、
ピエトロ・ベルニーニの作品がある。

父親の世代からすでにバルベリーニ家とのつながりはあったことがうかがえる。
その後、バルベリーニ家とベルニーニのつながりはここで述べるまでもなく有名な話である。

この教会はローマ舞台のプッチーニ作曲のオペラ、「トスカ」の第一幕の場面に設定されている教会。

このバルベリーニ礼拝堂がトスカの第一幕でアンジェロッティが隠れていた礼拝堂とされている。

そして舞台は、ここから歩いて5分ほどのファルネーゼ宮殿と、アンジェロッティが隠れていた家と、

最後はコルソ・ヴィットリオ・エマヌエーレⅡ世をテヴェレ川に向かっていくと

右手に見えてくるサンタンジェロ城へと移り、

トスカが悲しみのあまり身を投じ、物語の幕が閉じる。

時代は1800年代、リソルジメント(イタリア統一運動)の始まりを予感させる、

腐敗した教皇支配に対し、束の間のローマ共和国を樹立した、ナポレオンがローマを占領した時代の物語。

実際に、ここから70年後に、10年間抵抗したローマが統一され、イタリア統一が完成する。

美しい金色の光につつまれに教会を訪ねてみてはいかがでしょう。

プッチーニのトスカを思い浮かべながら。

イタリア国営放送RAIUNOのプラシド・ドミンゴのトスカ一幕をどうぞ。

 

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■ サンタンドレア・デッラ・ヴァッレ教会

Basilica di Sant’Andrea della Valle

 

Piazza Sant’Andrea della Valle

 

バスの40番、60番、64番、87番などラルゴ・アルジェンティーナで下車

パンテオンやナヴォナ広場からゆっくり歩いて10分くらいのところ。

 

 

{mosmap lat=’41.896501’|lon=’12.474329’|text=’オペラ「トスカ」第一幕の舞台となった教会’}

 

※この記事の内容は掲載時のものであり、現在と異なる場合があります。

 

ローマをお散歩編集人

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