サン・ジョヴァンニ・イン・オレオ教会
古代ローマの街道の脇に突如として現れるルネサンス様式の美しい礼拝堂、サン・ジョヴァンニ・イン・オレオ教会。見た目の美しさとは裏腹に残酷な名前を戴いています。教会の名前のOleoはラテン語で油をさし、「…
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2012-12-08
古代ローマの街道の脇に突如として現れるルネサンス様式の美しい礼拝堂、サン・ジョヴァンニ・イン・オレオ教会。見た目の美しさとは裏腹に残酷な名前を戴いています。教会の名前のOleoはラテン語で油をさし、「…
ローマの喧噪とは離れた丘の上のこの教会には、絶えず人が訪れます。どこから来るにも、階段か坂を上らなくてはならないのにもかからわず。人々が目指すのは祭壇の脇にある人目を魅く、教皇ユリウス二世の墓碑、ミケ…
下から見上げると天に向かってそびえ立つように見える教会は、ラテン語の響きが残るサンタ・マリア・イン・アラコエリ、イタリア語でアラ・チェーリ教会。古代ローマ人にとって重要であったユピテルの神殿がかつてあった場所に建つ教会。その名前も「天空の祭壇」の意味を持つ。確かに下から見上げると、空に向かって突き上げているかのように見える。 ゴシック建築では天に近づかんと、装飾において尖塔を空に向かって突き上げてみた物の、 急峻な階段の上に建たせるとこの効果にはかなわない。
見上げると上るかどうか考えてしまいそうな階段、サンタ・マリア・アラチェリ教会に続くその階段は坂の下から上れば124段、坂を上れば2段省略できて122段。どちらにしろ、手すりも踊り場も1つしかないこの階段は上に建つ教会から、アラチェリの階段と呼ばれている。 場所柄とその急峻な段から演説の舞台としても使われたとか。 その中でも一番有名なのは、中世に古代ローマの思想を取り戻そうとしたコーラ・ディ・リエンツォの演説。はじめは人々も興味深く耳を傾けていたものの、最後には狂人扱いされてしまった人。