
サン・ジョルジョ・イン・ヴェラーブロ教会の辺りは、ローマ誕生の伝承、雌狼に育てられたロムルスとレムスの双子の兄弟が発見された”ぬかるみ”であったと言われている。
カンピドーリオと人気観光スポット「真実の口」に挟まれたこの教会は、
人も少なく静かだが、古代ローマ時代の建築から中世に増築された過程が見られる面白い教会。
また、ひっそりとした教会の後陣のターコイズと緋色の対比が美しい
ピエトロ・カヴァリーニ作とされるフレスコ画は一見の価値がある。
もとは7世紀のバジリカ式教会。
教会ファサードのイオニア式の柱に支えられるポルティコ(柱廊)と鐘楼は12世紀のもの。
残念なことに、1993年にはフィレンツェのウフィツィ美術館脇の道と同時にテロの標的になってしまった過去がある。
1999年に修復されて現在に至っている。
ポルティコからセットバックした正面向かって左の紛争のシーンのレリーフは
古代ローマ時代のもの。 書体で時代を読みとることができる。
12世紀につくられたという正面のポルティコの上部はゴシックの文字。
彫られている文字を見れば、だいたい建物の一部がどの時代のものか見当つけることができる。
バジリカ様式の内部の側廊の上部は木造のトラス構造が残っている。
身廊と側廊をわける柱は古代ローマ時代のもの。イオニア式。
後陣上部のフレスコ画が白い内装のなかでひきたっている。
上部にフレスコ画のある後陣の下に聖ジョルジョの骨が納められている。
地図でみると、蛇行したテヴェレ川の河岸に近いことがわかるが、
川の氾濫の洪水の脅威に散々さらされた教会だったという。
Velabroは沼地であったこの辺りのVelabrumに由来している。
■ サン・ジョルジョ・イン・ヴェラーブロ教会
San Giorgio in Velabro
Via del Velabro,19 Roma
バス 44番 160番 他 「真実の口」のあるサンタ・マリア・イン・コスメディン教会よりすぐ。
近くに用途も姿も珍しい遺跡、ヤヌスの門があるので一緒にどうぞ。
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