映画の街ローマの象徴、チネチッタ撮影所はフェリーニの映画から、今日のハリウッド映画まで、またはイタリア国内の人気テレビ番組が撮影されたりしています。フェデリーコ・フェリーニの映画ではこの撮影所自体が舞台となった「インテルヴィスタ」や「Donne 8 1/2」などがあります。
撮影所はムッソリーニのファシズム政権下、「映画都市」「大学都市」などの都市計画の一環で、「映画都市」として1937年に誕生しました。
メトロA線のCinecittaチネチッタ駅からトゥスコラーナ通りをカステッリ・ロマーニの方へ向かうとまもなく到着します。 通りの反対側には古代ローマ水道橋が並行して走る、のどかなエリアです。 途中、歩道にはフィルムのデザインをあしらった歩道や、俳優の名前が入ったスターが埋められています。 その名も Via del Cinema 映画通り。 この歩道は、メトロA線のSubaugusuta(スバウグスタ)辺りにも続いています。
庶民的なエリアなので、観光のそれ、というよりかは、むしろ浮いている感じがしないでもないですが。
この通りは近年のものです。
Sbaugusta(スバウグスタ)にはIstituto Nazionale Luceというムッソリーニが1942年にプロパガンダ作成のためにつくった施設があり、 現在ではこのエリアの市役所の出張所になっています。
ムッソリーニ時代のアーカイヴ映像を見ると、Istituto Luceというテロップがでてきます。
チネチッタ撮影所にしろ、Istituto Nazionale Luceにしろ、ファシズム政権下の合理主義の建築です。
Istituto Nazionale Luceにおいては古代ローマ」を復興させたかったムッソリーニだけあって、Istituto Luceの表記もラテン語風にuをvと表記してIstitvto Nazionale Lvceとなっています。
現在でもこの界隈には少数精鋭の映画学校や専門学校などが集まっています。
Istituto LuceではドキュメンタリーのDVDや写真などを購入することができます。
ここ数年、秋にはローマ国際映画祭が開催されますが、中心となるのはフラミニオにある総合音楽ホールです。
■ チネチッタ
Cinecittà
メトロA線 Cinecittà