サン・カッリストのカタコンベ

アッピア旧街道沿いにある地下共同墓地、カタコンベのひとつです。
数あるローマのカタコンベの中で、最大級で、ローマカトリックでの歴史的に意味を持つ墓地とされています。
15ヘクタールの敷地に点在する地下共同墓地群のひとつです。通路の長さは20kmにおよぶとされています。深さは20mで、4,5階の建物に相当します。地上には羊たちが群れるのどかな風景が広がっています。
この一帯は古代アッピア街道州立公園に含まれており、旧アッピア街道をはさんだ向かい側はカッファレッラ平野で、自然豊かな公園となっています。

古代アッピア街道州立公園はこちらから
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サン・カッリストは3世紀に教皇から墓地の管理を任された助祭の名前から来ています。
ここに眠るのは殉教者、16人の教皇、枢機卿、数多のキリスト教信者の他に異教徒もいます。

【目次】カタコンベのみどころ

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教皇のクリプタ
サンタ・チェチーリアのクリプタ
聖餐の小部屋
殉教者の階段

教皇のクリプタ

このカタコンベの中で最も神聖な場所で、1854年に考古学者ジョヴァンニ・バッティスタ・デ・ロッシにより発見され、すべてのキリスト教のネクロポリの中の中心となるモニュメント、小さなヴァチカンと表現されました。

元は2世紀の墓地ですが、3世紀に手が加えられ、3世紀の9人の教皇と8人の枢機卿が眠っています。

サンタ・チェチーリア 聖カエキリアのクリプタ

821年にトラステヴェレのサンタ・チェチーリア教会に移されるまで、殉教者チェチーリアの棺が置かれていました。
現在はステファノ・マデルノ作のサンタ・チェチーリアの殉教の大理石像のレプリカが置かれています。

オリジナルはこちら

聖餐の小部屋

回廊Aの左にはには5つの小部屋もしくは家族の墓とされるもの3世紀のものとされる、洗礼と聖体のフレスコ画が残されています。
キリスト教の秘蹟である洗礼と聖体を表しています。
小さな部屋すべてに預言者ヨナが描かれています。ヨナは信仰を超えた救いの象徴とされています。

殉教者の階段

小部屋の終わりから階段が始まります。2世紀半ばにすでに発見されている階段は今日も当時のものが一部残されています。納骨の際に多くの教皇がここを通ったことからこのように呼ばれています。

サン・カリストのカタコンベ
Le Catacombe di San Callisto

Via Appia Antica, 110/126, 00179 Roma
旧アッピア街道州立公園内

公共交通機関を利用する場合はバス118番などが便利です。

https://www.catacombesancallisto.it/

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