アダルベルト・リーベラによる、イタリア合理主義建築のひとつ、ファシズム政権下のもとつくられた会議場。
近くには現代のイタリアの建築家、マッシミリアーノ・フクサスのヌーヴォラー雲で知られる会議場が目下建設中。このエウル地区はムッソリーニ政権下、国際万国博覧会を開催すべくつくられた街で、
リベラの会議場をはじめ、イタリア合理主義建築の街となっている。
道路巾や建物のアプローチもスケールが大きく、歩いていて人間の尺にあわない感があるのは、
権力を誇示したファシズム政権の表れともいえる。
このアダルベルト・リーベラの会議場に向かい合って、通称「四角いコロッセオ」の労働会館が建っている。
都市計画に基づきつつも人間のサイズを超えた独特のシュールな街。
今日のようにカーテンウォールが当たり前でなかった時代は、
マリオンを型鋼で作っているように、建築家がデザインをできる要素が多くあった思われる。
ここは構造の要素が強そうなので、建築家というよりかはエンジニアの領域に入っているかもしれないが。
ポルティコの合間からみえる「四角いコロッセオ」こと労働会館。
■ 会議場 (アダルベルト・リーベラ設計)■
Palazzo dei Congressi (di Adalberto Libera)
Quadrato della Concordia
メトロ B線 EUR FERMI(エウル フェルミ)駅
テルミニ駅より バス714番
※この記事の内容は掲載時のものであり、現在と異なる場合があります。
初投稿日: 2010年6月2日