ローマで数少ないゴシック様式の例を見るならこちら、象さんがオベリスクを背負ったモニュメントがおなじみの教会、サンタ・マリア・ソープラ・ミネルヴァ教会です。教会前の広場で出迎えてくれる象がオベリスクを背負ったデザインの彫刻はバロック天才・ベルニーニのデザインによるものです。
実際はエルコーレ・フェッラータが仕上げました。
もともとベルニーニのパトロンであるバルベリーニ家のバルベリーニ宮殿に置く予定であったという説があります。
オベリスクはこの教会の修道院の庭先で見つかった古代のオベリスクで、古代とバロックが融合した、なんとも「ローマ」なオベリスクです。
教会は、名前を直訳すると「ミネルヴァの上の聖マリア教会」であるように、古代ローマ時代のミネルヴァ神殿がここにあったとされます。
内部はローマでは数例しかないゴシック様式のひとつで、ファサードのシンプルなデザインとは裏腹に、ローマを代表してコズマーティ様式や、
スカーナやヴェネト方面の芸術家達の競演の場となっています。
フィレンツェのサンマルコ修道院のフレスコ画で有名な僧にして画家であるベアト・アンジェリコことフラ・アンジェリコのお墓もあります。
現在は痛まないように床から少し高い位置に置かれています。
シエナのカテリーナも1308年にローマで息をひきとりここに眠っています。
バロック時代のものでは奥の出入り口にはベルニーニによる彫刻があります。
メディチ家出身の教皇、レオ10世とクレメンス7世のお墓もあります。
また正面の祭壇の階段の脇にはミケランジェロが作り始めたというイエスの彫刻があります。
ラッファエーレ・ダ・ルーポが仕上たとされていますが、実際にみて、ミケランジェロが手がけたかは正直なところわかりませんでした。
みなさんはどのように感じるでしょうか。
パンテオンのすぐ脇にありますので足を延ばしてみてください。
オベリスクを背負った像が目印です。
■ サンタ・マリア・ソープラ・ミネルヴァ教会(ドメニコ派)
Santa Maria Sopra Minerva
Piazza della Minerva, 24 Roma
※この記事の内容は掲載時のものであり、現在と異なる場合があります。
初投稿日: 2010年3月15日