パンテオン界隈をコルソ通り方面に歩いて, ふと、車をよけて脇にそれると突然現れる巨大な足。ローマの街中にある語り継がれた遺跡のかけらたちの中でローマっ子にとても愛されているといわれるPie’ di marmo(ピエ・ディ・マルモ)こと「大理石の足」。
近くのパンテオンしかり、サンタ・マリア・ミネルヴァ・ソープラ教会しかり、今日ではカトリック教会の建物も古代ローマの時代は神殿であった。
神殿に置かれていた巨大な像の足の片割れであるとされている。
では、いったいどなたの足となると、さすがに足の甲だけでは特定されず、
かつてこの辺りにあった神殿から、ローマ帝政時代に信仰が流行ったエジプト神のイーシスかセラピスのものというのがもっぱらの説である。
また、1878年のヴィットリオ・エマヌエーレⅡ世の葬儀の際に、足が道路に出っ張っていて、式典の妨げになるということで、少しばかり移設された。
ということで現在は、自身の名前がついた通り、Via del Pie’ di marmo通りから、Via Santo Stefano del Cacco通りをのぞかないといけない。
2011年にきれいになってローマっ子の前に再びお目見えしたけれど、
白すぎる、囲いができた、とやや不評。
確かに、壁だの囲いだのって、昔のローマ人が聞いたら悲しみそうである。
Pie’ di marmo
ピエ・ディ・マルモ(「大理石の足」)
Via del pie’ di marmo
聖イニャツィオ教会の裏のコレッジョ・ローマの近く。