主よ、何処へ ドミネ・クォ・ヴァディス教会

 「主よ何処へ?」「ローマにもう一度十字架にかけられに」と、キリスト教徒弾圧のひどかった皇帝ネロの時代に、ペテロがローマがから逃れようとすると、イエスに出会い、こんな会話をした、といわれているところです。

教会のその起源は9世紀とも言われていますが、現在の姿になったのは1600年代のことです。
枢機卿フランチェスコ・バルベリーニの命により教会のファサードがつくられました。

教会の内部には、キリストの足跡とされる大理石版のレプリカがあります。オリジナルはサン・セバスティアーノ・フオーリ・レ・ムーラ教会の近くにあります。

この足跡の石版は、一説によると旅の無事を祈るため、もしくは無事に旅から帰還した感謝の気持ちのとして作られた習慣があったといわれています。
この足跡から、この教会はサンタ・マリア・イン・パルミス(パルミスは足)教会とも呼ばれています。

教会内部はこじんんまりと非常にシンプルです。
この石版のあるところは、現代の芸術家によって、街道のように石が敷かれ、その両端にはそれぞれイエスとペテロがフレスコ画で描かれ、先の有名な、ドミネ・クォ・ヴァディス〜主よ何処へ?と会話しています。

また小説「クォ・ヴァディス」の作家で、ポーランドのノーベル賞作家ベンリク・シェンキェビッチの像があります。

ここで、ペテロがイエスに会わなかったら、ペテロは果たしてローマの聖人となっていたでしょうか、ペテロの運命を変えたドミネ・クォ・ヴァディス教会でした。

ドミネ・クォ・ヴァディス教会 サンタ・マリア・イン・パルミス教会
Chiesa di Domine Quo Vadis Santa Maria in Palmis

Via Appia Antica 51, Roma

アクセス

バス218番(サン・ジョヴァンニより)

※この記事の内容は掲載時のものであり、現在と異なる場合があります。

主よ、何処へ ドミネ・クォ・ヴァディス教会