コルソ・ヴィットーリオ・エマヌエーレⅡ世の道なりに緩やかなカーブを描いて建つこの建物はマニエリズム期の建築の代表作である。
排気ガスですすけてしまっているが、
通りの反対側から見る、地上に並ぶ柱のリズムに特徴があり、
大きな流れでとらえてルネッサンス建築ともいえるが、
マニエリズムの建築と呼ばれるのはこの柱の並びのリズムにあるといっていい。
古代ローマ時代には、ドミティアヌス帝時代の音楽堂、オデオンがあったところで、
この道なりのカーブは屋内音楽堂の形に基づいているものという。
この建物の後ろの通りには音楽堂の柱が取り残されたかのように建っている。
この音楽堂の跡に1400年代にすでに宮殿が建てられていたが
ローマの略奪により荒れた建物を
建築家バルダッサーレ・ペルッツィが入口をコルソ・ヴィットーリオ・エマヌエーレⅡ世に変え、
柱のマッシモ宮殿と呼ばれる所以の、柱に特徴を持たせた建物に生まれ変わらせた。
それが1532年のことである。
テルミニ駅に近いローマ国立博物館が入っている建物もマッシモ宮殿であり、
こちらは、そのバルダッサーレ・ペルッツィの柱の意匠の特徴から
Palazzo Massimo alle Colonne 柱のマッシモ宮殿と呼ばれる。
柱のマッシモ宮殿とよばれるのはこの柱の並びに特徴があることから。
■柱のマッシモ宮殿 パラッツォ・マッシモ
Palazzo Massimo alle Colonne
Corso VIttorio Emanuele Ⅱ Roma
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