白く浮かび上がるその姿は、ローマの歴史的地区を訪れた人であれば一度は目にしているのではないでしょうか。
イタリア統一を記念して造られた統一イタリア初代国王の名前を戴いた記念堂です。Vittoriano ヴィットリアーノとも呼ばれています。
王政下の統一イタリアの新しい首都ローマとしての 記念事業としてウンベルト様式とも呼ばれるローマの象徴的な建物が建った時代の建築の一つです。
古代ローマ帝国時代のフォーラムと回廊が組合わさったようなデザインで、そのセンスについては賛否両論の建物です。
ウェディングケーキ、タイプライターなどとあだ名されていることから、その評判がどのようなものであるか想像できるかと思います。
設計競技でジュゼッペ・サッコーニの案が選ばれました。その後、サッコーニの死により引き継がれ1911年に完成しました。
イタリア統一後の初代王ヴィットリオ・エマヌエーレⅡ世のためのモニュメントと、第一次世界大戦で犠牲になった無名の兵士が祀られており、無名戦士の碑の前には衛兵が交代で立っています。
古代ローマ帝国時代の初代皇帝によるアラ・パキスが「平和の祭壇」であるならば、こちらは「祖国の祭壇」です。
6月2日の共和故国祈念日にはイタリア空軍が記念堂の後ろからトリコローレのスモークを描きながらコルソ通りの方面へ飛んで行く風景が見られます。
2000年の聖年を機にリニューアルされ、展望台からローマの街を見渡すことができるようになりました。
交通の要衝であるヴェネツィア広場に面しているため、常に多くの人で賑わっています。
記念堂内にはリソルジメント博物館が併設されています。
地上の階で時々、無料で入れる展示あるのでのぞいてみてはいかがでしょうか。



ヴィットリオ・エマヌエーレⅡ世記念堂/祖国の祭壇
Monumento Nazionale a Vittorio Emanuele Ⅱ /Altare della Patria
Piazza Venezia, 00186 Roma
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