ヴェネツィア広場はローマの街の交通機関の要衝のひとつです。観光エリアの中では一番大きな交通の要衝といえます。
ここまで来れば歩いてでもいろいろな所へ行くことができます。今1は最寄りのメトロはB線のコロッセオ駅ですが、もう少しすればC線が延線してくるのではないでしょうか。そしてますます便利になることでしょう。
近年トラム8番が延線してトラステヴェレ方面へもヴェネツィア広場から行くことができるようになりました。2
多くのバスが通る便利さの反面、広すぎるという問題があります。ヴェネツィア広場、という停留所名でも大きく分けて4箇所くらいあります。同じ路線でも行く方面が違えば場所がかわるのでちょっと厄介です。
かつてはコルソ通りの所に立っていた交通整理の人が名物でしたが今はいなくなってしまいました。
建物の歴史をかんたんに
かつてはパラッツォ・バルボとして、ヴェネツィアの枢機卿ピエトロ・バルボにより枢機卿たちの住まいとして1455年から1468年の間に建てられました。ローマの初期ルネッサンス様式の代表的な建築といえます。後にバルボ枢機卿は教皇パウロ2世となり、教皇の住まいとなりました。
コロッセオことフラヴィウス円形競技場やマルケッルス競技場から石が持ってこられたそうです。3
その後、宮殿の一部がヴェネツィア共和国に譲渡され、1797年までヴェネツィア共和国の大使館が置かれました。これが現在の宮殿の名前の由来です。面するヴェネツィア広場に対し、宮殿の南側の小さな広場がサン・マルコ広場というのが頷けます。
ナポレオンの統治時代にはオーストリアハンガリー帝国の外交代表部が置かれます。
そしてムッソリーニがローマに進軍した後から逮捕されるまで、政府の中枢とファシズム評議会が置かれていました。
広場に面するバルコニーはかつてムッソリーニが演説をした場所として、歴史の中で登場したのを写真で見たことがあるのではないでしょうか。
現在は国立ヴェネツィア宮殿博物館と国立の考古学と芸術史の機関が入っています。
ヴェネツィア宮殿国立博物館
この建物を建てた枢機卿ピエトロ・バルボ、後の教皇パウロ2世が収集家でそののコレクションが収められています。それらに加えて寄贈などを含めて、幅広い時代の美術品がありかなりの見応えがあります。印象的だったのは木彫や膨大な陶器です。ルネッサンス期の陶器の薬壺や古いジノリのカップなど見事でした。
サンタンジェロ城国立博物館と同時開催のブルガリの企画展4を見に入館したのですが、所蔵品が見応えがあったためかなりの時間をかけて見た覚えがあります。
ローマを往来足かけ数十年、住んでいたこともあった割には、宮殿の中に入ったのは最近のことです。





ヴェネツィア宮殿国立博物館/ヴェネツィア宮殿
Museo Nazionale del Palazzo Venezia/Palazzo Venezia
Via del Plebiscito, 118 Roma
オンラインチケット:https://vive.eventim-inhouse.de/webshop/webticket/timeslot
現地でもあまり並ぶことなくチケットは購入できました。5