教会に入った瞬間に、小さく感嘆の声がもれました。他にはあまりない空間です。それは教会の内部の空間の大きさと、迫るように立ち並ぶ、やや大きく感じるスケールの柱たち。
空間に対して柱が密集している感じがあるのですが、それがまた独特の空間を創りだしており、不思議な感覚にとらわれながら長い時間たたずんでいました。
ここから少し行けば古代ローマの遺跡に巡り会うエリアです。この教会はその古代の空間からは切り離された感じがあります。
すぐ近くにはバールなどの生活感を感じるものや、遺跡から近いにもかかわらず土産屋などもありません。
観光エリアとの間を心の趣くままに歩いている人々と時折出会う感じの場所です。
設計者であるカルロ・ライナルディはこのファサードのデザインにおいてアンドレア・パッラーディオの影響を受けているといいます。
教会の近くのジャコモ・デッラ・ポルタの噴水とライナルディの教会のファサードが古代ローマの遺跡のエリアにバロックの雰囲気を生んでいます。
白が基調の教会の内部の正面には、煌びやかな祭壇があり、ベルニーニの弟子たちの作とも言われ、高いとろに聖母画が置かれています。
教会の鐘は1927年に創られたもので、近くのマルケッルス劇場からゲットーを眺めるときにサンタ・マリア・イン・カンピテッリ教会とわからせてくれます。
ここから、できるだけ細い道を選んでいくと、ゲットーに迷い込むことができます。
ここ数年のゲットーは、ポルティコ・ディ・オッターヴィアの遺跡も散歩道に整備されたり、バールやエノテカも増えて土曜日も以前よりも賑やかになりました。
有名なレストラン以外はお店がずいぶんと替っています。







サンタ・マリア・イン・ポルティコ・イン・カンピテッリ教会
Santa Maria in Portico in Campitelli
Piazza di Campitelli,9 Roma
アクセス
交通の要所ではヴェネツィア広場
マルケッルス劇場からすぐ
真実の口のサンタマリア・イン・コスメディン教会からも近い
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