ローマの数ある広場の中で、このレプッブリカ広場ほど整然とゆったりした広場はないのではないでしょうか。
ゆったりといってもロータリー式の広場には車がいつも行き交っています。テルミニ駅に近いのでここを目的地にしていなくても通りがかることは多そうです。
広場はディオクレティアヌスの浴場跡のエクセドラの跡を利用しています。この広場に立てば、浴場がどれだけの広大な施設であったかが想像できます。
円の半面はミケランジェロによって古代ローマの浴場が教会に生まれ変わったサンタ・マリア・デリ・アンジェリ教会です。
一方、広場からまっすぐ伸びるナツィオナーレ通りに目を向けると、通りをはさみ込むように広場を囲む円弧を描く左右対称の豪奢な建物がそびえています。
この建物と広場ははローマが統一イタリアに併合され、ローマがイタリアの首都になった時期にローマがヨーロッパの一国の首都たる姿を見せんと建築ラッシュを迎えたころに建てられました。広場の計画と共に、近くに終点がある古代マルキア水道のモストラとしての位置づけである噴水を計画しました。
この手の豪奢な建築はテルミニ駅界隈のヴィットリオ・エマヌエーレ界隈にも見ることができます。現在ではこの建物には豪華なホテルが入っており、広場にはリムジンがいつも止まっています。
一方の建物がガッレリーアとなって店舗が入っていますが、あまり賑わっている雰囲気はありません。
広場に面するエクセドラから、Piazza Esedra エクセドラ広場と呼ばれていました。さらに時代をさかのぼると、ディオクレティアヌスの浴場跡にあることから、テルメ広場と呼ばれていました。古い絵葉書を見ていると、エクセドラ広場と書かれています。
第二次世界大戦後にイタリアが共和国になり、1953年に現在の呼び名のPiazza della Repubblica 共和国広場となりました。
中央にある大きな噴水はナイアディの噴水で1900年代初期のもの。ローマにしては新しい噴水といえます。夜の噴水もとても美しいです。彫刻家、マリオ・ルテッリ作です。当初の計画の彫像とは異なるものが現在の彫像です。
いつのことでしたか、ローマの街が水不足に悩まされていた年は、水量の少ない、勢いのない噴水であったことがありました。
メトロA線のRebubblica(レプッブリカ)駅がこの広場の下にあります。
テルミニ駅でバスに乗り換えるより、こちらで乗り換えた方が乗り換えやすいのでおすすめです。
日本人にはおなじみの三越1の近くに停留所があります。ひとつの停留所でいろいろなバスが通るので乗り変えやすいです。
- 2021年に閉店 ↩︎



レプッブリカ広場/共和国広場とナイアディの噴水
Piazza della Repubblica e Fontana delle Naiadi
Piazza della Repubblica, Roma
メトロA線 レプッブリカ駅 テルミニ駅からも歩いていける距離です。
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