世界でも有数の美術品を保有する美術館です。
あらゆる時代の芸術を拝むことができます。
建物自体は、ルネッサンス期の教皇、シクトゥス6世、イノケンティウス8世、ユリウス2世などが居住していた建物になります。時の教皇たちが増改築を続けていたので、広大な宮殿は、美術鑑賞をする立場からすると迷路のようです。
日本語ではヴァチカン美術館と呼ばれることが普通なのでイメージしにくいのですが、
イタリア語でMusei Vaticani、英語でVatican Museumsと複数です。
歴代の教皇たちののコレクションの総合美術館、美術館の集まりなのです。
実際に中に入ると、Museo Pio-ClemntinoやMuseo Chiaramontiというように、
部屋ではなく美術館の名を戴いています。
美術館はもちろんのこと、システィーナ礼拝堂とラッファエッロの間は必見です。
また、ルネッサンス期のブラマンテによるらせん階段やジュゼッペ・モーモによるらせんスロープ、
中庭など見ごたえのある空間もたくさんあります。
所蔵品に関しては、ここではひとまずおいて置いて、ヴァチカン美術館について。
ここに教皇の宮殿が建ったのは12世紀、イノケンティウス3世によります。
宮殿に附属する、かのシスティーナ礼拝堂が建ったのは1473年の教皇シクトゥス4世の時代です。
その後、ルネッサンス期の芸術の庇護者であった教皇ユリウス2世が古典彫刻のコレクションを始めます。
これが、この美術館の始まりといえます。
ラッファエロの間とラッファエッロのロッジアは教皇ユリウス2世と教皇レオ10世の時代に
ラッファエッロに依頼しています。
ラッファエッロがこれら二人の教皇の肖像画を残していることから、いかに庇護されていかかがうかがえます。
その後、建築家ブラマンテはベルヴェデーレ宮殿の建設を依頼されます。
その他の建物については18世紀に増築されたました。
そして、2000年のジュビレオ(聖年)の時に、そのために記念して生まれた今日の芸術家の作品と共に
新しいエントランスができました。
その中の一人に、ジュリアーノ・ヴァンジがいます。
日本でも見ることができる彼の作品は箱根の彫刻の森美術館や
富士の麓のジュリアーノ・ヴァンジ美術館で見ることができます。
後者はランドスケープを含めておすすめしたい美術館です。
長いことローマを支配してきた教皇たちの力がその数も去ることながら、
質も高い芸術が集約されているのです。
■ ヴァチカン美術館
Musei Vaticani
Viale Vaticano, 00165 Roma
メトロA線 Ottaviano(オッタヴィアーノ)駅、Cipro(チープロ)駅 徒歩10分
Viale Vaticano, 00165 Roma
開館時間
月曜~土曜日 9:00~18:00
入館は16:00まで。
毎月最終日曜日は無料開放
9:00~14:30
入館は12:30まで
ただし、その日がパスクア(復活祭:年毎に異なる)、6/29、12/25、12/26にあたるときは開放しない。
休館日
日曜(ただし無料開放日を除く)
1/1、1/6
2/11
3/19 パスクアがあるときはその日
5/1
6/29
8/14、8/15
11/1
12/8、12/25、12/26
入館料 15ユーロ
その他割引あります。
ヴァチカン歴史博物館のみ 5ユーロ
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