ヴィテルボに滞在し、日帰りでボマルツォの怪物公園へ行く途中、同じバスの路線上にあるバニャーイアで降りてランテ庭園を巡ってきました。小さな街なのでボマルツォ行きの次のバスまで庭園と街を散歩することができました。
ヴィテルボからバスに揺られて30分ほどでバニャーイアの中心と思われるPiazza XX settembreに着きます。1そこからVia Jacopo Barozzi/ヤコポ・バロッツィ通りを行くと入り口があったと記憶しています。



- 2025年現在はCotral社のバスでVia Fiume通りに停留所があるようです。 ↩︎
ランテ庭園は2011年にイタリアで最も美しい庭園に選ばれています。1500年代にジョバンニ・ガンバラ枢機卿がヴィニョーラとして知られるヤコポ・バロッツィ・ダ・ヴィニョーラに依頼して庭園が造られることになりました。
マニエリスム様式の庭園内に存在する数々の噴水の彫刻はどこかグロテスクで人体の手などが誇張されて肥大した比率であったり、どこか不気味で不安になります。この後に出会うボマルツォの怪物公園の彫像のグロテスクさとは比べものにはなりませんが。
そうした彫像の中に、幾何学模様の植栽の迷路との均衡が不思議で、全体では均整のとれた庭園になっています。
庭園を見上げて対に立つ小さな館は、まるで双子のようですが建てられた時代は異なり、また表向きは同じですが内装の様式も異なります。下から向かって左がガンバラの館で古い方で、ガンバラ家の紋章であるザリガニがあしらわれています。中央の枢機卿の食卓と呼ばれる噴水の口はザリガニから水が吐き出されるようになっています。












設計者のヴィニョーラはカプラローラのファルネーゼ宮殿やティボリ郊外のヴィッラ・デステを手がけており、特にエステ庭園の豊かな水景はランテ庭園と共通するところが見受けられます。
ファルネーゼ宮殿やヴィッラ・デステはアナログカメラ時代のスナップ写真のみなので、いつか再訪の機会に撮影できたらと記事にてみようかと思います。
2013年当時はヴォテルボのPiazza Martiri d’Ungheriaからバスが出ていたと記憶していますが、2025年現在はローカル線の駅、ヴィテルボ ポルタ・フィオレンティーナ駅の近くからCotral社のバスが出ているようです。しかも停留所が減ったのか、バニャーイアまで10分もかからず行けるようです。
鉄道はローカル線ではひと駅で行けますが、こちらは乗ったことがありません。
ランテ庭園 バニャーイア-ヴィテルボ
Villa Lante Bagnaia-Viterbo
Via Jacopo Barozzi, 71, 01100 Bagnaia VT
Cotral/コトラル社ホームページ
https://cotralspa.it