ガルバテッラをお散歩

独特の街並みのガルバテッラを散歩しよう、とローマっ子とガルバテッラへ。十数年前のことですが。旅行者の喧噪から離れたローマの一街区、ガルバテッラはメトロB線のGarbatella/ガルバテッラ駅から。アッピア旧街道からも遠くはないところにあります。あてもなく歩いていると独特の建物群が現れます。
緑が豊かな低層住宅が両サイドに並ぶ道があると思えば、広場に面してそびえる一風変わった建築物があったり。
ローマの他にはない全体的な雰囲気を感じて、細部に目をやると、小さな装飾柱が施された建物や、特徴あるフォントで壁に埋め込まれた街区の表示。そしてところどころに見受けられるサッカーチームASローマのシンボル。
開かれた窓からは生活音が聞こえてきます。

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Garbatella/ガルバテッラという名前の由来はわかっていませんが、1920年代にはすでにガルバテッラと呼ばれていたそうです。
きれいな気立てのよいオステリアの女将 garbata e bella ostessa がいて、それが由来説。なんともローマらしいです。

辺りはトルローニア家の土地でしたが、1920年にヴィットリオ・エマヌエーレⅢ世の時代に着工されました。
イギリスのガーデンシティを参考に、62街区の公営住宅が誕生します。街区はLOTTOという単位で表現されています。

1930年代に入り、ムッソリーニ政権下で行われた都市開発の中で、ヴァチカン市国近くのボルゴの開発でコンチェリアツィオーネ通りのために壊された魚の背骨と呼ばれた街区の住民がこのガルバテッラに移住してきたと言われています。

建築はバルコニーに見られる装飾柱など、ローマ後期バロック様式がとられています。
建物に記された街区の表記のフォントはアールデコを彷彿とさせています。

アルベルゴと呼ばれるミケーレ・ダ・カルボナーラ広場にに面する建物は4階分の住居を持ち、その平面はボトル型、Y型でになっています。

歩いているとあちこちで見かけるルーパのムーラル。生粋のロマニスタに違いありません。
店の看板にも掲げられるシンボル。ロマニスタが集うバールに違いありません。

筆者のお気に入り俳優ヴァレリオ・マスタンドレアは確かガルバテッラ出身だったような。ファンにとっては聖地かも?

低層で特徴ある建築のディテールのお気に入りを探しにお散歩してみてはいかがでしょうか。

掲載している写真は2009年のものなので、ムーラルの色が今日では褪せています。

お散歩した主な通りや広場

Piazza Giovanni da Triora
Via Giacomo Roh
Via Giovanni Ansaldo
Piazza Bartolomeo Romano
Piazza Michele da Carbonara

近くをお散歩

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ガルバテッラ