ローマエリア別散歩ローマのあそこに行きたいのだけれど、近くに他になにかあるかしら、とエリアに分けてみました。随時更新中です。

地下鉄A線はオレンジで表示されるメトロです。
車両もB線と比較して新型で、落書きも少ないです。

車内では液晶画面で広告を流しています。
スリに注意の警告を促すアニメーションが流れていたり、犬猫の面白ビデオが放映されたりするので、
見入ってしまうと危険とわかっていても、 動物面白ビデオはついつい見てしまって噴出してしまうことも。
あまり見入ってスリに狙われないように注意しましょう。

A線はヴァチカン、ポポロ広場、スペイン階段、トレヴィの泉など、
ルネッサンスやバロックの観光名所に連れて行ってくれます。

また、テルミニ駅より南は、かつての教皇庁があったローマ四大バジリカの一つ、サン・ジョヴァンニ・イン・ラテラノ大聖堂や、
さらに南にいくと広大なカステッリ・ロマーニを背景とした、古代ローマ水道橋公園や
アッピア街道につながるバスが出ている駅があります。

ローマの街の代名詞の一つである映画の街ローマとなった撮影所、チネチッタもA線の沿線です。

また、南の終点にははローマの南の小都市に日帰りで行くことができる近郊バスのターミナルがあります。

B線とは唯一、テルミニ駅で乗換えができます。


ATM市内に行く前に、ユーロを持ってきていなければ、空港かフィウミチーノ駅のキャッシュディスペンサーでいくらかおろしておくとよいかもしれません。  

街はエリアが変わればその歴史もそれぞれであり、街の表情も千差万別。

ローマの歴史的地区はリオーネ(Rione)に分けられており、各々のリオーネの紋章が表しているように

それぞれの歴史により異なった雰囲気を出している。

ここでは、大まかにリオーネをなぞりながら、便宜上エリア分けをしている。

歴史的地区の外、つまりアウレリアヌスの壁の外はローマ数字で行政上の区分けがなされているが、

ここでは、そのエリアの特徴ごとに大まかに分けている。

結果として、中心から伸びる古代の街道に沿っているようだ。

 
 
 

ローマの街

ローマの街にはテヴェレ川が流れており、古代ローマはその左岸に発展した。

古代ローマの中心地はとても狭いエリアで、今日ではローマの街として散歩しているエリアが、

古代ローマよりも古いお隣の都市国家であったりする。

行政の便宜で、4世紀に街の防衛手段として造られたアウレリアヌスの壁に囲まれたエリアを

大きな意味でのローマの中心街としている。

アウレリアヌスの壁の外ではあるが、ローマはヴァチカン市国を包み込んでいる街でもある。

地図上の左上で黄色いラインで囲まれているのがヴァチカン市国。

そぞろ歩きの楽しいエリア、トラステヴェレは“テヴェレ川の向こう”を意味している。

テヴェレ川の中州にはティヴェリーナ島があり、

古代から氾濫を繰り返してきたテヴェレ川は、かなり蛇行しているので

散歩をしていると、ふと気づくとおもわぬ方向に川が現れる感じがすることがある。

川の氾濫により堆積した土が古代ローマ時代の遺跡を覆っているため、

古代の遺跡は今日の道路面より下にある。

どこの街もそうであるが、それぞれの街区が独特の雰囲気を持っており、

この街ではどこそこのエリアが好き、というのがあると思う。

 

歴史の長いローマでは、今のエリアと古代のエリアを重ね合わせながら散策するというのも

なかなか面白い。

立て札はないけれど、突然現れる石やレンガの塊。

ガイドブックにはない、遺跡に出会う事もしばしば。

街中に突如現れる「ナンダ、コレ?」がその後、ローマの街をもっと知ろうという

きっかけになるかもしれない。

ローマでお気に入りのエリアが見つかりますように、楽しいお散歩を。

Buona passeggiata!

 

 

roma-mappa-generale

 

 

主な観光名所を地図に載せてみましたが、こんなものでは足りない。

オレンジ色の線が“アウレリアヌスの壁”。

すべてが残っているわけではなく、テヴェレ川に建っているわけでもないのだが、

遺跡をもとに、今日のローマ市が行政上の便宜として、

アウレリアヌスの壁としてオフィシャルに決めているラインである。

フィウミチーノ空港をタクシーで利用する際には料金上のメリットがあるので

旅行者も大まかにその存在を知っているとよい。

 

 

お散歩INDEX


ローマはここから始まった パラティーノ

コロッセオのみならず、多神教からキリスト教へ チェリオの丘とサン・ジョヴァンニ界隈

真実の口もいいけれど、緑豊かな閑静な丘、アヴェンティーノ

屋外美術館とよばれるエリア スペイン広場からポポロ広場

ローマが好きになったら、ここは訪れたい トレヴィの泉界隈

昼間も夜もそぞろ歩きが楽しい ナヴォナ広場とパンテオン界隈

美しいルネッサンスと職人が共存するエリア カンポ・ディ・フィオーリ界隈

なにかとお世話になります テルミニ駅界隈

美味しいものと小径の散策と トラステヴェレ界隈

ローマの台所そしてASローマ発祥の地 テスタッチョと近代化を支えてきたオスティエンセ界隈

古の娯楽施設 カラカッラ浴場からアッピア旧街道の起点へ

古に思いを馳せてみることができるかも アッピア旧街道

芸術の宝庫 ヴァチカン市国

チネチッタも古代ローマ水道橋もあります チネチッタ・トゥスコラーナ界隈

イタリア合理主義建築博物館 EUR

かつてはお隣の都市国家でした ピア門からノメンターノ界隈

20世紀・21世紀建築博物館 フラミニア界隈

ローマのもうひとつの陸の玄関口、ティブルティーナ界隈

 

 

 

 
 
 

ローマは映画の街でもあります。
ローマの南にはチネチッタと呼ばれる、イタリア語の映画、cinema(チネマ)と
街、città(チッタ)という言葉が合わさってできた街区があります。

ファシズム政権下、ムッソリーニには1937年に「映画都市」建設。
他にムッソリーニは「大学都市」などもつくっています。

イタリア映画をを代表するフェデリーコ・フェリーニの、「甘い生活」や「道」、
その他「ベン・ハー」、最近ではハリウッド映画の「ミッション」や「オーシャンズ12」なども
撮影されています。
イタリアの人気テレビ番組の収録もされています。

メトロA線のCinecittà(チネチッタ)駅の隣のSbaugusta(スバウグスタ)駅には
少数精鋭の映画専門学校や、Istituto Luceという、こちらは1924年に
同じくムッソリーニがつくった施設があります。
こちらは、ファシズムのプロパガンダのための映像制作のための施設です。
今日、ムッソリーニがでてくるアーカイヴ映像などをみると、
最後にIstituto Luceとテロップが出てきます。
戦後はドキュメンタリー映画などの制作をしてきましたが、建物自体は
現在は、ローマ市のこのエリアの住民のための市庁舎の出張所になっています。

メトロA線のCinecittà(チネチッタ)駅から、Giulio Agricola(ジュリオ・アグリーコラ)駅
までの地上のトゥスコラーナ通り沿いには、Via del Cinemaという、
映画の街の雰囲気を出すかのように、歩道にスターの名前が入っていたり、
フィルムを象ったベンチが置いてあったりします。
周辺は地元ローマっ子の住む庶民的なエリアです。

2005年からは毎年10月にローマ国際映画祭が開催されるようになりました。
メイン会場は、チネチッタではなく、ローマの北のParco della Musicaという
レンゾ・ピアノが設計した音楽複合ホール施設がレッドカーペットとなります。
カンヌやヴェネツィアの映画祭のような規模ではないものの、
巨匠フェリーににも愛された街ローマとして頑張って欲しいものです。

街の中には、映画の舞台になった場所に看板が立っています。
イタリア映画に並んで、ローマといえば思い出す人も多い「ローマの休日」の看板も立っています。
映画ファンはぜひお気に入りの映画の舞台を探してみて下さい。

ローマの街中では、撮影隊を見かけることが多いです。
フォトジェニックな街ですからね、ローマという街は。



 

 

 

ローマを散歩していると感じるのが、トレヴィの泉やナヴォナ広場のような大きな噴水ではなくても、
とにかくローマの街には噴水が多いこと。
美しい彫刻が施されたものから、ローマの遺跡を利用した噴水まで、
真夏は暑いローマを涼ませてくれています。
といっても、ここ数年のローマのの暑さはものすごく、噴水の水くらいでは治まらないのですが、
暑いからといって噴水で泳いだりすると捕まる可能性もありますのでご注意を。

ローマの街の美しい噴水たちはその多くがルネッサンスやバロックの時代に生まれていますが、
ローマの街の水が豊富であるのは古代ローマ時代まで遡ります。
ローマの皇帝たちは、北はブラッチャーノ湖や南はカステッリ・ロマーニから
水道橋をつくってローマの街に水を引いてきました。
その水道橋のローマの街の終点がトレヴィの泉やモーゼの泉に見られる装飾、モストラです。
ローマの街の水の豊富さは古代人の偉業の恩恵を受けているというわけです。
古代ローマ時代の水道が現在でも4キロほど生きています。

また、ローマの街中にはnazoni(ナゾーニ)と呼ばれる水飲み場がたくさんあります。

nasoninaso(ナーゾ)はイタリア語で鼻。それが大きいものを表す
拡大辞-oneがさらに複数形になってnasoni。
象の鼻のような形をしているからでしょうか。

普通に飲むことができます。
これは本当にローマという街が水に恵まれている証です。

水栓などありません。流し放しの状態です。


確かに最後にいつ開いたかわからない水栓つきの水飲み場より、
流れ放しの方が新鮮な感じがしますね。


かなり冷たいので知覚過敏の人は歯にキーンと沁みるかもしれません。
また、この蛇口のデザインもさまざまで、普通の蛇口のようなものから
ローマらしく、狼が口から水を出すものなどいろいろあります。

こちらのヴァリエーションもお楽しみください。


歴史的地区では美しい噴水の数々を、ローマの南では広大な水道橋公園を楽しむことができます。

お気に入りの噴水、蛇口を探してみて下さい。




 

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