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ローマは映画の街でもあります。
ローマの南にはチネチッタと呼ばれる、イタリア語の映画、cinema(チネマ)と
街、città(チッタ)という言葉が合わさってできた街区があります。

ファシズム政権下、ムッソリーニには1937年に「映画都市」建設。
他にムッソリーニは「大学都市」などもつくっています。

イタリア映画をを代表するフェデリーコ・フェリーニの、「甘い生活」や「道」、
その他「ベン・ハー」、最近ではハリウッド映画の「ミッション」や「オーシャンズ12」なども
撮影されています。
イタリアの人気テレビ番組の収録もされています。

メトロA線のCinecittà(チネチッタ)駅の隣のSbaugusta(スバウグスタ)駅には
少数精鋭の映画専門学校や、Istituto Luceという、こちらは1924年に
同じくムッソリーニがつくった施設があります。
こちらは、ファシズムのプロパガンダのための映像制作のための施設です。
今日、ムッソリーニがでてくるアーカイヴ映像などをみると、
最後にIstituto Luceとテロップが出てきます。
戦後はドキュメンタリー映画などの制作をしてきましたが、建物自体は
現在は、ローマ市のこのエリアの住民のための市庁舎の出張所になっています。

メトロA線のCinecittà(チネチッタ)駅から、Giulio Agricola(ジュリオ・アグリーコラ)駅
までの地上のトゥスコラーナ通り沿いには、Via del Cinemaという、
映画の街の雰囲気を出すかのように、歩道にスターの名前が入っていたり、
フィルムを象ったベンチが置いてあったりします。
周辺は地元ローマっ子の住む庶民的なエリアです。

2005年からは毎年10月にローマ国際映画祭が開催されるようになりました。
メイン会場は、チネチッタではなく、ローマの北のParco della Musicaという
レンゾ・ピアノが設計した音楽複合ホール施設がレッドカーペットとなります。
カンヌやヴェネツィアの映画祭のような規模ではないものの、
巨匠フェリーににも愛された街ローマとして頑張って欲しいものです。

街の中には、映画の舞台になった場所に看板が立っています。
イタリア映画に並んで、ローマといえば思い出す人も多い「ローマの休日」の看板も立っています。
映画ファンはぜひお気に入りの映画の舞台を探してみて下さい。

ローマの街中では、撮影隊を見かけることが多いです。
フォトジェニックな街ですからね、ローマという街は。