carlo-iconeバロック建築の巨匠ボッロミニーの代表作のひとつで、しかもかなり重要な代表作は大統領府のあるクイリナーレの丘の一番高いところにあります。

数ブロック先には同じくバロックの巨匠ベルニーニがてがげたサンタンドレア・アル・クイリナーレ教会があります。

16世紀の終わりの教皇シクトゥス5世によるローマの都市再開発の一環として、クイリナーレの丘の一番高いところの辻のそれぞれの角に4つの泉(クワットロ・フォンターネ)がつくられたその位置に建つことから、サン・カルロ・クワットロ・フォンターネ教会と呼ばれています。

また、あまりにも敷地が小さいことからSan Carlino(Carloの縮小辞)教会とも呼ばれています。

この辻に立ち、VIa del Quirinaleと交差するVIa delle Quattro Fontane沿いには一方にサンタ・マリア・マッジョーレ聖堂が、もう一方にはスペイン広場の近くのオベリスクを遠くに望むことができ、都市計画によってつくられたことがわかります。

 

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細胞の集まりのように見える楕円ファクターの教会内部。

とても小さな空間なのにとてもダイナミックな流れを感じます。

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天井と対称の床のデザイン。

ボロミーニは他の作品でもこの手法を使っています。

マニエリスム期のマントヴァのパラッツォ・テを思い出させます。

 

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素晴らしい建築を通してローマの青い空を仰ぐ幸せ。

 

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地下にはクリプタ(地下聖堂)があります。

強制ではないですが、地下への入り口にお布施の箱が置いてあります。

 

がらんどうのクリプタは、この教会が完成した頃の1667年に自ら命を絶ったボッロミーニのために開けてあるそうです。

 

 

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ボッロミーニらしい曲線をもつファサード。

このファサードは彼の最晩年の作のひとつになります。

バロック期にはこのボッロミーニの曲線を模したファサードをもつ建築が誕生していますが、ボッロミーニの曲線は別格です。

左に見えるのは4つの噴水のうちのひとつです。

 

狭い道路ですが、交通量はなかなかのものなので、写真撮影の際は気をつけてください。

 

Via delle Quattro Fontaneをバルベリーニ駅方向に下った国立絵画館の入り口にもボッロミーニの美しい階段があります。

絵画館に入らなくてもチケットが要らないところなので、階段のみ見学することができます。

こちらもボッロミーニのおすすめの作品です。

 

 


■ サン・カルロ・アッレ・クワットロ・フォンターネ教会

San Carlo alle Quattro Fontane

 

Via del Quirinale, 23 Roma

 

200px-metropolitana_di_roma.svgメトロ A線 Barberini(バルベリーニ)駅 ※坂を上がることになります。

距離はありますが、Repubblica(レプッブリカ)駅からは平坦な道です。

 

 

 

 

 

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